工具の形や機能美が好き。阿部です。
ちょっとした革材をカットするのに都合が良いハサミが欲しいなって、探していたら面白い形の物が見つかりました。
まず見た目が非常に良いです。よく見ると可愛いペンギンのように見えませんか?見えませんよね。わかります。
持ち手の上の部分に注目です。本来ある上辺のガードがありませんね。イカれています(良い意味で)
次に「く」の字型に曲げて成形された先端部は、腕の力が伝わりやすいようになっていると思われます。
実際に女性スタッフに使ってもらってみたところ、4ミリもある分厚い革をカット出来ていたので性能もヨシ。刃物の切れ味で切るというより、その独特の形状で力の伝達を強めることでカットするパワータイプですね。
私は世の中には2種類のハサミが存在していると勝手に解釈していて、一つは刃物の切れ味で切るタイプ。もう一つはあまり切れない刃物を搭載していて、持ち主の力で切るタイプ。
一見切れ味に優れたハサミがどんな局面でも役立ちそうに見えますが、実はどちらにもメリットとデメリットが存在します。
切れ味で切るハサミは美容師さんのハサミなどですね。繊細に髪の毛をカット出来る反面、とても高価な為取り回しにくく切れすぎて危ないというデメリットがあります。
みなさんや私が普段使っているハサミは力で切るタイプ。こちらは繊細な作業には向きませんが、安価で取り回しやすく使い勝手が良いです。
話が逸れましたが、今回紹介しているハサミには一つちょっとしたギミックがあって。
針金のような部分を引き上げるとこれがスプリングになってるんですよね。
カットした後で『ぽよ~ん』と刃が戻ってくるので、パワータイプなのに疲れにくく手に優しい。
これがあることで連続した直線切りなどもやりやすくなっていて、考えた人は発想のスケールが違いますね。
普段何気なく使っている物でも、たくさんの工夫や思考、物語があって作られているんだなーと感じさせてくれるとても良い工具だと思います。林刃物株式会社というメーカーで、他にもたくさんのハサミやカッターなどを作っているのでカタログなど見てみると結構楽しいですよ♪
工具は写真で撮っても面白いです☆
ではお客様紹介。
タニクグラスのワークショップ(手作り体験)。
4名様で遊びにいらしてくれました!
みなさんのご予約お待ちしております!